2017年01月21日

ギター用語事典! 〜ガットギターの違い〜

ギター雑学

 

こんにちは!
東京、池袋を中心に、新宿や秋葉原など都内近郊にある完全個人レッスンのギター教室、エルギタースクールのブログです。

 

本日はギター用語事典のコーナー!

昨年書かせていただいた「アコギとガットギターの違い」の最後になります。

前回からの記事を見ていただいた方はアコギとフォークギター、ガットギターの違いについてはある程度ご理解いただけたとして、今日はガットギターに分類される「クラシックギターとフラメンコギターの違い」を少し書かせていただこうと思います。

 

 

〜どういう違い?クラシックギターとフラメンコギター〜

 

まずは見た目からなのですが、ボディの厚さに少し違いはあったりしますがクラシックギターとフラメンコギターはほぼ同じです。

フラメンコギターは表板にラスゲアード(弦を掻き鳴らす)奏法やゴルペ(指で叩いてリズムを刻む)奏法で傷が付かない様、セルロイド等で出来た「ゴルペ板」が多くのギターに貼ってあるのが特徴でもありますが、あまり目立ちません。

身も蓋もありませんが、初心者の方は先生や楽器店の店員さんに聞くなどした方が安全だと思います(汗)

 

そして大事なのがそれぞれのジャンルに合わせた音や奏法の違いを生かすために、ギターの素材や仕様が異なります。

少しマニアックな木材の話になってしまうのでここでは触れませんが、「クラシックギター」は音の伸びがよく深みがあり、「フラメンコギター」は明るい音色で音の立ち上がりの速さと歯切れの良さが求められます。

フラメンコギターはフラメンコのギタープレイの方が速弾きの演奏が多いということや、パーカッシヴで歯切れの良いサウンドを生み出すために、クラシックギターよりも弦高が低く設定されていることがほとんどだったりもします。

基本的には弦高が高い方が音がよく響くので、綺麗で重厚な音になりやすいんですね。(もちろんギターの手入れが悪くてネックが反り、弦高が高くなっているものは別です)

しかしながらごく稀にクラシックギターを使っているフラメンコギタリストもいる様ですから、やはりどういうサウンドが出したいか、求められているかが重要だということでしょう。(かなり異端だとは思いますが)

 

 

〜ポップスなどではどう選ぶ?〜

 

日本国内でギターを弾いている方の多くはクラシックやフラメンコではなく、ポップスやファンク、ロックやメタル、ジャズやボサノバを練習、演奏していることと思います。

ですのでおそらく「ガットギター」ということでギターを探していたり興味がある方の多くは、「ナイロン弦を張っているギターのサウンド」ということを重視されているのではないでしょうか。

クラシックギターなどは音の分離がより良くなるように、エレキギターやアコギよりもネック(指板)の幅が広くなっています。

実際に弾いたことのある方は分かると思いますが、普段エレキギターやアコギを弾くことに慣れていると結構な違和感があるんですね。

ということからエレキギターやアコギと弾く時に比べてできるだけ違和感が出ないようにセッティングをする方もいらっしゃいます。

そういったジャンルを演奏する場合はクラシックギターかフラメンコギターかを特に気にする必要はなく、求めるサウンドや演奏感などで選んでいけば良いのではないかと僕は思います。

もちろん知識をちゃんと持っておけばより良いギターの選び方にもつながってくるので、特に気にする必要がないというのは知識が必要ないということではなく、「気に入ったギターを最終的に選ぶ時には」という意味ですよ(念のため(笑))

 

 

〜ジャンルの専門性〜

 

最後にクラシックギターの演奏とフラメンコギターの演奏をご紹介してみようと思います。

クラシックとフラメンコはある種特殊な世界と言いますか(日本では)、かなり専門性が高いジャンルだと思います。

ですので本格的なクラシックギターやフラメンコギターが学びたいという場合は、それを専門でしっかりと教えてくれる先生やスクールに行った方が良いです。

例えば自分が「フラメンコのようなスパニッシュな音使い」を学びたいのか、「フラメンコギターそのもの」を学びたいのかでは違うわけです。

 

一つの例がこの動画です。

 

 

僕も大好きなスーパーギタリスト「スティーヴ・スティーヴンス」の動画です。

この方はフラメンコに傾倒していた時期がありまして、その音使いを勉強、練習したそうです。

その後のアルバムではこういうフラメンコのような音使いも多く取り入れた曲やアルバムも発表しており、この動画でもエレガット(エレクトリック・ガットギター)を使ってスパニッシュなプレイをしています。

ですが弾き方は完全にエレキギターの弾き方そのものです。

「フラメンコのサウンド感」をプレイした感じですね。

これはこれで素晴らしいと思います。

 

次は偉大なフラメンコギタリストの一人「パコ・デ・ルシア」。

2014年に亡くなってしまいましたが、素晴らしいギタリストとして歴史にその名を刻んでいます。

 

 

いかがでしょう?

ラスゲアードなどのフラメンコギターの奏法も多く登場し、右手はすべて指弾き、しかもものすごく速いです。

本格的な素晴らしいフラメンコの演奏です。

先ほどのスティーヴ・スティーヴンスの映像との違いはなんとなく分かりますでしょうか。

どちらも素晴らしいですが、突き詰める先は全く違います。

 

最後にクラシックギターの映像を。

こちらは日本人ギタリスト「村治佳織」さんのものをご紹介してみようと思います。

 

 

一つ一つの音が際立っていて、非常に美しい演奏ですね。

クラシックギターらしい伸びやかなサウンドが楽しめます。

 

そしてクラシックでもスパニッシュな曲はありますが、やはりフラメンコギターの弾き方とは大きく異なります。

 

 

違いは分かりますでしょうか?

 

こういったように突き詰める先が大きく変わりますので、ご自分のやりたいこと、出したい音によって学ぶ先は選択する必要があると思います。

もちろんやってみたけどなんか違うなあということも多くあると思います。(僕もいっぱいありました(汗))

 

人生ってきっとその繰り返し。

 

大事なことはチャレンジすることだと思います!!

 

 

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