2016年11月20日

ギター用語事典! 〜ボリュームとトーン〜

ギター雑学

 

こんにちは!
東京、池袋を中心に、新宿や秋葉原など都内近郊にある完全個人レッスンのギター教室、エルギタースクールのブログです。

 

ブログを定期的に読んでいただいている方は、ギターの知識が増えてきていますでしょうか?

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ギター本体のパーツ説明も終盤に差し掛かってきました。

 

本日は「ボリュームとトーンについて」です!

 

 

〜ボリュームとトーン〜

 

まずはレスポールタイプからいきましょう。

 

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左下にダイヤルのようなものが4つ付いていますね。
これがレスポールのボリュームとトーンで、つまみはどれも「0〜10」で設定できるようになっています。

右上のものが「フロントPUのボリューム」、左上のものが「フロントPUのトーン」、右下のものが「リアPUのボリューム」、左下のものが「リアPUのトーン」になります。

レスポールはフロントとリアの操作部分が独立しているので、どちらかのボリュームをゼロにしておくことで以前のブログにも書かせていただいた「スイッチング奏法」というものができるようになっています。

ですので例えば、ピックアップセレクターをフロントにしている時にリアのコントロールを調整しても出音には全く影響がありません(逆も然り)

ちなみにピックアップセレクターの「センターの位置」はフロントとリアのミックスなので、どちらの回路も効きます。

例えばセンターの状態で「フロントのボリュームを10、リアのボリュームを6」とかにしているとフロントの成分がリアの成分よりも色濃く出ますし、「フロントのボリュームを5、リアのボリュームを8」とかにするとリアの成分の方がフロントの成分よりも色濃く出ます。

演奏中にそれを的確なバランスで調整するのはかなり難しいですが、使い方によってはギター本体だけで幅広い音作りが可能です。

 

それでは次はストラトタイプを見てみましょう。

 

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ダイヤルのようなものが3つありますね。

これはつまみに書いてあるのでわかりやすいですが、一番右が「マスターボリューム」です。

ストラトはボリュームの回路を独立させていないので、どのPUを選択してもボリュームはこれが共通です。

そして真ん中が「フロントPUのトーン」、一番左が「センターPUのトーン」です。

基本的にはストラトはこの構成で、リアPUのトーンはありません。

ですが最近は一番左が「リアPUのトーン」になっていて、センターPUのトーンがないタイプのものも増えてきていて、僕が以前持っていたストラトもそのタイプでした。

弾くギターがどういう回路になっているのかもしっかりチェックしておきましょう!

 

 

〜どう使う?〜

 

では役割がわかったところで、次は「実際にどう使うか」です。

使い方が具体的によくわからない初心者の方は、最初はボリュームもトーンも10(最大)で使っていくのをお勧めします。

後々、どちらも10の状態の音の扱い方がわかってきてから、それを基準にサウンドをどうコントロールしたいかを考えていろいろ試していくのが良いと思います。

 

ボリュームは音量をコントロールするつまみですので、操作することにより音量が変化します。

ここで気をつけるのは「ボリュームをいじると音質も変化する」ということです。

絞っていくにつれて特に高音域の成分が減っていくので、ボリュームを絞るほど少し丸い音になりやすいですね。

そして音を歪ませている場合は、歪みの成分も弱まっていきます。

これを逆に利用して、曲中の静かな部分ではボリュームを3くらいでクリーンに近い音で演奏し、サビなどで盛り上がるときにボリュームを一気に10くらいまで上げて歪ませ、ガツンと演奏するということもよくやります。

昔のロックなんかは、当時今よりも全然エフェクターがなかったので、それが特によく行われていました。

音色がクリーンの時でも、ボリュームを8くらいに少し絞って音の角を取った状態でプレイするなんてことも多くあります。

 

トーンは音の輪郭を調整するつまみですね。

10では一番音の輪郭が出た状態で、絞れば絞るほど音色が丸くなり、こもったような音になります。

これも使い方次第で、例えばジャズやボサノヴァなどのジャンルをしっとりと演奏するときに、トーンを少し絞って優しいムーディーな感じを演出するというのも使い方の一つです。

他にも、フロントPU中心で音作りをしている時にそのセッティングではリアPUに切り替えた時に音が固すぎるとなった場合、リアのトーンだけを少し絞って調整するという使い方もあります。

 

奥が深いですが、大事なのはいろいろ試してみることと、自分が出したいサウンドイメージをハッキリ持つことですね。

PUのセレクトもそうですが、1フレーズ(下手したら1音)弾くごとにボリュームやトーンをいじるギタリストもいます(演奏する曲にもよりますが)

 

最後に一つ動画を貼ってみましょう。

今でも進化を続ける偉大なギタリスト「ジェフベック」の「Where Were You」という曲です。

 

 

いかがでしょう?

ありえない程、高度な技術です。

指がとてつもなく速く動いているとかではありませんが、間違いなく世界トップの超絶技巧です。

1音1音のサウンドを完璧にコントロールしていて、ストラトキャスターという楽器が持っているポテンシャルを最大限に引き出しています。

オーディエンスもみんな思わず笑っていますね(笑)

そりゃあこんなありえないもの見せられたら笑うしかないでしょう。

何回見ても凄すぎて鳥肌が止まりません。

ジェフベックは1980年代以降徐々にピックを使わなくなり、今ではほぼ(全部?)フィンガーピッキングですが、この人の場合指先で音色の繊細な部分まで完璧にコントロールしているのでこの映像ではトーンをいじっていませんね。(ジェフベックはトーンも頻繁に操作するギタリストとして名前がよく上ります)

ボリュームは右手に隠れていてあまりよく見えませんが、むちゃくちゃ頻繁に調整しています。

本当に1音ごとに変えていますね。

ジェフベックはピックアップセレクターやボリュームとトーン、さらにはギターの弦のどの位置を弾くかや、弾く時に右手の指のどの位置を使うのか(爪や爪の少し脇、あるいは指の腹の部分など)、あらゆることを駆使してサウンドをコントロールします。

それは「神の領域」と評されることも多く、全世界のギタリストに影響を与え続けています。

この人、今72歳なんですけどね。

現役バリバリ、まさにレジェンドです。

 

 

ということで、いかがでしたでしょうか?

極めればこんなこともできます。(ジェフベックは異常ですが)

 

最後に、ボリュームやトーンの音の変化の仕方は、どういうボリュームポットやトーンポットがギターに取り付けられているかでも違います。

ちなみに僕の使っているギターはほとんどのものが、変化がより滑らかな「スムースボリュームとスムーストーン」というものに変更してあります(改造ですね)

もちろんこれが絶対に誰にでも良いというわけではないので、僕もまた、必要があれば変える時が来るかもしれません。

 

奥が深いボリュームとトーンの世界ですが、皆さんも是非色々と試してみてくださいね!

 

それでは長くなりましたが、本日もありがとうございました!

 

 

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