ギター用語事典! 〜ピックアップの種類と違い その2〜
ギター雑学
こんにちは!
東京、池袋を中心に、新宿や中野など都内近郊にある完全個人レッスンのギター教室、エルギタースクールのブログです。
本日は昨日に引き続き、エレキギターのピックアップの種類と違いについて書いていきたいと思います!
前回は「シングルコイル」と「ハムバッカー」、他にはギターのPU構成について呼び名などを少しご紹介しました。
そこらへんはもう大丈夫でしょうか?
(※「ギターの構造に強くなる本!」なども出版されていますので、購入して読んでみるのも良いと思います)
では本日は「パッシブ」と「アクティブ」のPUについてです!
〜パッシブとアクティブの違い〜
「パッシブ」と「アクティブ」。
これは何のことなのでしょう?
前回の「シングルコイル」と「ハムバッカー」は、ものすごく簡単に言うとコイルが1つなのか2つなのかという違いでした。
今回の「パッシブ」と「アクティブ」もそれと同じで、PUの種類の区分だと思ってください。
これの違いはものすごく簡単に言うと「電池を使うか使わないか」です。
〜アクティブの回路は電池を使う!〜
今でもエレキギターのPUの主流はパッシブのものですが、このパッシブのPUはシングルもハムも問わず、繊細なタッチのニュアンスも拾えるように出力を大きくする必要がありました。
出力を大きくするにはコイル(PU)の銅線の巻き数を多くするんですね。
それにより細かいピッキングのニュアンスも素直に出力してくれるのですが、前回も書かせていただいたように、その反面「ノイズ」が発生してしまいます。
それを軽減しようとしたのが「ハムバッカー」だったわけですが、それでもノイズは出てしまいます。
そこで登場したのが「アクティブ」のPUです。
アクティブのPUは考え方として、コイルの巻き数を少なくすることによりノイズの少ない音を作ります。
それによりそもそものノイズは少なくなったのですが、そのままでは出力が小さすぎて使えませんでした。
そこでPUに「プリアンプ(増幅回路)」を内蔵させることで出力を増幅し、ノイズは少ないが出力の大きいサウンドを作ることに成功したわけですね。
う〜ん、人間の知恵ってすごい!
ですのでアクティブのPUはそれを稼働させるのに電池が必要なんです。
使う電池は「9V電池」。
こういうやつですね。
アクティブのギターはこの電池を接続するところがあります。(ほとんどはボディの裏)
ですので電池がなくなったらアクティブの楽器は音が出ません(汗)
特にライブの演奏中になくなったりしたら大変ですから、必ずチェックしておきましょう!
ローディーさんが付いていてくれるような現場だと、ローディーさんが「電池残量を測る機械」で毎回電池の残りをチェックしておいてくれます。(ありがたや、ありがたや)
あと豆知識として、アクティブPUは電源スイッチなどがあるわけではないので、ギターにシールドを繋ぐと勝手にONになります。
以外と知らない人が多いのですが(僕も最初は知りませんでした(汗))、ギターを弾いていなくてもギターにシールドがささっているだけで電池はどんどんなくなっていきますので、アクティブPUを搭載したギターを使っている方は、弾いていない時はシールドを抜いておきましょう。
〜メリットとデメリット〜
ここからは一般的に言われているパッシブとアクティブのメリットとデメリットをまとめてみましょう。
まずはパッシブです。
「メリット」
・ピッキングの細かいニュアンス(強弱)を素直に出力してくれる
・構造が比較的簡単
・電池がいらない
「デメリット」
・ノイズを拾いやすい(特にシングル)
・繊細に表現してくれる分、しっかり弾けていないとミスなどがバレやすい(デメリットというかはわかりませんが)
そしてアクティブです。
「メリット」
・ノイズが少ない
・弱い音も出力してくれるので、演奏がハッキリ聞こえやすい(デメリットになる場合もあります)
・PUにプリアンプを内蔵していることによって、特定の周波数帯をカットしたりブーストしたりすることができるものもある(主にスイッチとしてついています)
「デメリット」
・電池が必要
・電気回路の特性が出やすいので、そのギターの音というよりは、そのPUの音という様になりやすい
・電池を接続するスペースだったり、カット/ブーストスイッチをつけるときはその場所も必要なので、構造が複雑になりやすい(特にパッシブPUをアクティブPUに付け替えたりする時は、ギターのボディを削る加工をすることになる)
といったところでしょうか。
そしてこれはどちらが良いという話ではなく、結局は「好み」です。
要は自分が「どういうサウンドが欲しいか」ですね。
あるいは今演奏するこの曲が「どういうサウンドを求めているか」ということでしょう。
今もエレキギターのPUの主流はパッシブですが、いろいろ試して「自分のサウンド」を追求していってください!
何か少しだけパッシブよりの記事になってしまった気もするので、近々、番外編としてアクティブPUを使っているギタリストをちょっと紹介してみようと思います。(明日かもしれないし、明後日かも、、、)
ではでは、本日も読んでいただいてありがとうございました〜!
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