2016年10月19日

番外編:ギタリスト列伝 〜Rage Against the Machineというバンド〜

知っておくべきギタリスト

 

こんにちは!
東京、池袋を中心に、新宿や中野など都内近郊にある完全個人レッスンのギター教室、エルギタースクールのブログです。

 

先日ギタリスト列伝のコーナーで「トムモレロ」をご紹介しましたが、本日はそのトムモレロの代表的なバンド「レイジアゲインストザマシーン」をご紹介したいと思います。

 

 

〜Rage Against the Machine〜

 

 

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ボーカル「ザック」の激しいラップ、ギターの「トム」の強力なリフとサウンド、ベースの「ティム」とドラムの「ブラッド」からなるリズム隊の突き抜けるビート。

一度聴いたら忘れられないのではないでしょうか。

 

このバンドが表現したものは純粋な「怒り」でした。

それもそのはず、バンド名「Rage Against the Machine」は直訳すると「機械に対する怒り」です。

ここでいう「機械」とは何のことなのでしょう?

アメリカでは政党などの幹部組織のことを「Machine」と呼び、そこから派生する意味が「機関、機構、からくり、権力機構」となります。

あえてここには載せませんが、気になる方はレイジの曲の歌詞の和訳を見てみてください。

まあ〜、強烈です。

 

「自分たちの全ての音楽活動は政治的声明を伝える手段であり、それ以下でもそれ以上のものでもない」というバンドですから。

「歌」ではなく、歌詞にこめられる情報量がきわめて多くなる「ラップ」を用いたところからも、その思想が垣間見えるのではないでしょうか。
(それがミクスチャーというジャンルの隆盛に一役買った訳ではありますが)

 

レイジが発表した4枚のアルバムのタイトルも直訳すると、1枚目「Rage Against The Machine(バンド名と同じ)」、2枚目「Evil Empire=邪悪な帝国(アメリカのこと?)」、3枚目「The Battle Of Los Angeles=ロス・アンゼルスの闘争」、4枚目「Renegades=背教者(キリスト教から他宗教、回教などに転向した者のこと)、もしくは裏切り者、反逆者」です。

反骨精神たっぷりです。

 

1枚目の「Rage Against The Machine」

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レイジ最大の名作として3枚目の「The Battle Of Los Angeles」と人気を二分するアルバムですが、ジャケットにベトナムの僧侶である「ティック・クアン・ドック(1963年当時の南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権が行っていた仏教徒に対する高圧的な政策に抗議するため、サイゴン(現・ホーチミン市)のアメリカ大使館前で自らガソリンをかぶって焼身自殺した。)」の焼身自殺の写真を用いました。

 

 

そしてこのアルバムにも収録されているレイジの「キリングインザネーム」(前回も紹介しましたが)。
警察による残虐行為・人種差別を痛烈に非難した楽曲です。

1992年、無抵抗の黒人を白人警官約20人が暴行、そのうち身元がわかった4名が起訴されたが、陪審員が裁判で無罪判決を下すということがありました。(ロドニー・キング事件)

その他複数の事件がありロサンゼルス暴動が起こったわけですが、その半年後に発表されたのがこの曲「キリングインザネーム」です。

 

 

そして3枚目の「バトルオブロサンゼルス」から「Testify」です。

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ブッシュ政権を強烈に批判した曲で、こういったところから当時、なんとレイジは「FBI」にホームページを潰されるという事件が起きたそうです。

さらに9、11のテロの時も戦争に向けて動いていたブッシュ政権は、ラジオ局に圧力をかけてレイジの曲を「自粛」という形で放送できなくしてしまいます。

 

その後、

「アフガニスタンでは、現在までにタリバンやアルカイダ以外の罪のない市民が2万人以上も殺されている。’91年以来、米国がイラクに課した経済封鎖で100万人以上の子供たちが命を落としている。こういった国際的な暴力のサイクルは、他国の経済を軍事的にコントロールしても解決しないんだ。そんなことをしても、単に暴力のサイクルが加速し続けるだけで、さらに危険な世界を作ってしまうだけだ」

と、トムは2002年のインタビューで語っています。

 

音楽に政治を絡めるのは、、、、、という風潮が最近ありますが、もともと音楽とは政治や思想的な意味合いから生まれたものでした。
レイジの音楽は少々それが強すぎるのかもしれませんが、もしかするとそれも音楽の本来の姿の一つなのかもしれません。(別に僕は肯定派という意味ではありませんが)

 

ザックとトムの両親は政治活動家であったり、二人とも幼い頃に差別やいじめを受けていたり、そういったことから社会の理不尽さやそれに立ち向かうことの大切さなどの考えを築いてきたようです。

「世界平和」「環境破壊」「人種差別」などを歌った曲は世の中に数多くありますが、それをこんなにも強烈なメッセージとして伝えたバンドは他にないと思います。

 

トムはローリングストーンのインタビューにこう語っています。

 

「音楽の100%は政治的だよね。音楽は規範を守るか、規範に反抗するかのどっちかなんだ。つまりアーティストは全員、政治的だってこと」

「権力に対して批判的でないってことは、権力に黙って従っているってこと。俺のiPodにノリノリな曲がたくさん入ってないとは言わないし、もちろんそんな曲が必要な時もある。でも俺は、自分が作る音楽で発信するメッセージとその行動を意識することの大切さも知ってるんだ」

 

色々と考えさせられますね。

 

単純に曲を聴くだけでも充分かっこいいと思うので、お時間のある時に是非見てみてください。

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